犬ブログ

ゴールダー(ゴールデンレトリーバー×ボーダーコリー)の成長記録と、犬について調べたこと、知ったこと。

生後6ヶ月での避妊手術、時期を延期にした理由(メスの子犬)

我が家の子犬は女の子です。

生後6ヶ月を過ぎたので避妊手術を受けさせようとしたのですが、様々なことがあり延期を決めました。

 

 

延期にした理由

f:id:inu0813:20181021224622j:plain

理由は「医師に相談されたから」です。

 

医師は、飼い主である私たちに「選択肢を提示してくれた」だけです。

「生後6ヶ月ですから、まだ避妊手術をするのはやめましょう」と言われたわけではありません。

 

つまり私たちが、医師からの相談と選択肢の提示を受け、延期を決めました。

もちろん「わかりました!それでも、今避妊手術してください!」と言えば生後6ヶ月でも手術を受けることはできました。

 

しかし、医師からの選択肢を検討した結果、生後6ヶ月での避妊手術を受けさせることはやめました。

 

生後6ヶ月で避妊手術をすることについて、他のWEBサイトにおける見解

生後6ヶ月での避妊手術は、やめたほうがいいのでしょうか?

しかしWEB上では、「避妊手術に適した時期だ」と言われています。

 

例1

例えばこちらのサイトでは、生後6ヶ月は避妊手術の時期として推奨されていると明示しています。誰が書いた文章かはわかりません。

一般的には生後
6~8ヶ月頃に避妊手術を行うこと
が推奨されています。

例2

このサイトも避妊手術について解説していますが、このサイトは「いつがいい」「いつが適している」とは明言していません。

発情期は早い子だと生後6ヶ月頃に訪れるので、避妊手術を受けさせると決めた場合は、6ヶ月齢よりも前に獣医さんに相談しましょう。

例3

こちらのドッグフード会社のサイトでは、「適正時期はいつ?」というタイトルですが、適正時期について明言はされていません。

いつ避妊手術を行うといいかは、さまざまな意見がありますが、初回の発情を迎える前、生後数ヶ月がベストとされているようです。

例4

 こちらのサイト愛玩動物の専門相談所の院長さんが監修しています。このような記述を見つけることができました。

メス犬が初めて発情を起こすのは生後7ヶ月を過ぎてからなので、その1~2ヶ月前後が避妊手術でも適しています。

つまり「生後7ヶ月の1〜2ヶ月前」を推奨しているので、生後5ヶ月でも推奨時期としているようです。

例5 

こちらのサイトは、獣医が執筆したものをさらに獣医師さんが監修しています。

生後5か月以降が一般的です。

生後3か月くらいから行っている病院もあります。しかし、犬の場合、生後3か月ほどでは、まだまだ体の機能が未成熟で、麻酔のリスクも高いことから、実施している病院はあまり多くありません。

 

私たちが獣医師から受けた説明

私たちは獣医師から以下のような説明を受けました。

 

①ゴールダーの両親であるゴールデンレトリーバーとボーダーコリーは後脚に障害が出ることがある犬種である

②すなわち、ゴールダーも将来的に後脚に障害が出る可能性はある

③生後6ヶ月のゴールダー犬には、後脚の成長線がまだ成長しきっていない可能性が高く、成長線が成長しきっていない時期に避妊手術をすると、後脚にのちのち障害が出る可能性が高い(犬の骨は、骨の成長線と呼ばれる部位が伸びることで骨が成長するが、避妊手術をすると骨の成長が止まる=つまり後脚が成長しきっていない状態のまま大人になり十何年生きなければいけないことになる=後脚が成熟していない=障害が出る可能性も高まる)

④成長線は成長が終わるとなくなるため、現段階でもレントゲンを撮影して「成長線は残っているか?残っていないか?(=骨が成長しきったか?)」を確認することはできる。成長線がなくなていれば後脚の成長も終わったと判断できるためレントゲンを撮影してもいい。

しかし生後6ヶ月であれば、レントゲンを撮影せずともほぼ確実に成長線は残っていると言える

⑤メスの犬の乳房に現れる可能性のある病気を予防するために避妊手術を行うのであれば、生まれて初めてのヒート(人間の月経のような、つまり発情の時期、出血もある)を迎える前に手術を行うのが最も予防率が高い

⑥中型〜大型犬(ゴールダー犬)のヒートは小型犬の初めてのヒートよりも時期が遅いことが多い。8ヶ月頃に来ることが多い

⑦後脚を成長させてから、そして初めてのヒートが来る前に避妊手術を行うのであれば、生後7ヶ月頃に避妊手術をしてもいいのではないか?

 

獣医師からの説明を受けて考えたこと

f:id:inu0813:20181021224658j:plain

まず後脚の障害と乳房の病気を考えた時に、

後脚に障害が出ることの方が、彼女(我が家のゴールダー犬。ここ以降「彼女」と表現します)のQOLが下がるのではないかと考えました。

 

QOLとは?

クオリティ・オブ・ライフ(英: quality of lifeQOL)とは、一般に、ひとりひとりの人生の内容の質や社会的にみた生活の質のことを指し、つまりある人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送り、人生に幸福を見出しているか、ということを尺度としてとらえる概念である。

 (Wikipediaより)

 

もし自分が足に障害が出ることと乳房に病気が出ることを考えた時に、

足に障害が出ることの方が日常生活における負担が大きく、

生活への満足度が下がるのではないかと考えました。

 

彼女の生活において走り回ること、散歩をすることを制限したくないと考えました。

もちろん乳房に病気が出てもいいというわけではなく、

生後6ヶ月の彼女に対してしてあげることは、先に後脚をしっかりと成長させてあげることの方が大切ではないかと考えました。

 

もちろん獣医師は、「後脚に障害が出ても、整形外科手術を受けることができる」として、その手術内容も解説してくれました。

後脚の絵を描いて、「手術をする場合は、ここにこうして、このような手術をします」と教えてくれました。

我が家のかかりつけの動物病院は全国に医院がある系列の動物病院なのですが、「他院の整形外科手術を得意とする医師を紹介することもできる、もちろん他に整形外科が得意な動物病院をご存知でしたらそちら(つまり他院、かかりつけ医ではない別の動物病院)に行っていただいてもいい」と言ってくれました。

 

獣医師は「せめて生後7ヶ月頃ならば、今(生後6ヶ月)よりも後脚は成長している、初めてのヒートの前だと思う、生後6ヶ月よりも7ヶ月の時期の方がいいのではないか?」という提案でした。

 

そして私たちもその見解に完全に納得し、「せめて生後7ヶ月以降に避妊手術を受けさせよう」という結論に至りました。

 

獣医師について

実は今回の解説をしてくれた獣医師は、かかりつけの病院の医師でしたが、

これまでお世話になっていたかかりつけの獣医師ではありませんでした。

 

かかりつけの獣医師さんは、穏やかで物腰柔らかな先生でしたが、

なんと退職。

(お体に関するご事情でしたのでここでは書きません)

避妊手術のスケジュール予約をした時には先生は退職なさっていました。

そのため、かかりつけの病院の医師は

数日毎に他院の先生が入れ替わるような状況でした。

つまり、行くたびに先生が違う!

 

「え、そんな状態で、一度も愛犬の診察をしたことがないような先生に手術してもらうの?」「大丈夫?それ」という会話は私たちももちろんしました。

 

看護師さんたちはみんな顔見知りです。

愛犬も「看護師さん〜!!」「大好き〜!!」

と尻尾を振って甘えます。

それでも、子犬にとっての初めての手術をお願いする時に

「避妊手術を執刀する先生は、初めて会う先生」

というのはなんとなく不安な気持ちになりませんか?

 

もし手術後、愛犬に何かあったら、先生はすぐ診てくれるの?

手術執刀医が病院に常勤じゃない状態で

もし術後に何かあった時に、別の獣医師が愛犬の診察をきちんとできるの?

いやできないんじゃないの?

もちろんこんなことも考えていました。

 

しかし私たちは

「生後6ヶ月で避妊手術を受けさせよう、

この日程ならば生後6ヶ月である、

この日程で手術を受けさせよう」と

病院の手術スケジュールを予約しました。

そして手術当日、病院に行ってから、上で説明した内容(私たちが獣医師から受けた説明)を受けたのです。

 

なんと先生は、初対面の私たちの手術予約に対して

系列の他院の整形外科手術を得意とする先生に急ぎ電話をして

後脚の成長などを相談してから、私たちにも解説をしてくれました。

先生の中で懸念していたことを有識者に確認した上で、いち飼い主である私たちにも説明してくれたということです。

「えっ、めっちゃ誠意がありすぎる!」と私は思いました。

もうこの流れで、この先生とこの病院への信頼はさらに高まりました。

こんな誠実に対応してくださる先生がいるなんて、なんていい病院なのかと思いました。

 

そんなこんなで

獣医師のアドバイスに完全に納得して、避妊手術の延期を決めました。

獣医師にいただいたアドバイスは、どこのWEBサイトにもありませんでした。

(わたしが探した限りなかった、というだけです)

 

我が家の備忘録として、

そしてメスの子犬の避妊手術を検討している飼い主さん、

特に中型犬〜大型犬の避妊手術を検討していらっしゃる方へ何か役に立てばいいなと思い、書きました。